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唐突に意識が浮上する。
あ、夢?
……夢だったのかぁ。
変な夢。
瞼に、暖かい光が当たっている。
カーテン、閉め忘れたかな?
眩しかったのは朝日?
って、朝?
慌てて起き上がろうとして、手が布団の中なのに気付く。
布団から手を出そうとして。
あれ?
何時もより何か布団がフワフワしてるんだけど、何で?
光を遮る様に額に手を乗せて翳し、瞼を開ける。
まず目に写る自分の手。
へっ?小さい?
見間違い、と思い一度目を閉じ、再びゆっくり開ければ、やっぱり小さい手。
視線を移していけば、プニプニ柔らかそうな短い腕。
は?
え、まだ夢の中なの?
私の身体、ちっちゃい子供だ。
あれ?
何で私幼児になってる夢見てるのかな?
と。
「あ、起きたかい?アデリア」
耳元で知らない、でも聞き慣れてる様な男性の声。
そちらを見れば、金髪碧眼のイケメンな男性が私の隣で寝転がっている。
へっ!?
何で私、イケメンと一緒に寝てるの!?
誰!?
男性は微笑んで、私の頭を撫でる。
アデリア?
私?
と、頭に、お父様、と浮かんでくる。
「お父様?」
反芻する様に声に出す。
舌足らずな感じで何かおかしい。
でも、ストンと彼が父親だと言う事に納得し。
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