つくもかみ

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祖母は、縫い物をするときは、いつも二階で必ずする。 古い長屋のような、祖母の家の二階は、 それは、二階と呼ぶにはあまりにもお粗末で、屋根裏を少し改築したような二階だった。 屋根は低く梁が剥き出しで、 見えていて、小さな窓は、まだ子供の私でもしゃがまないと、開けられない。 その少し広くなった、ちょうど家の中心に当たるところで繕い物をしていた。 広いといっても、おばあちゃんが立って手を、伸ばしたら余裕で、つくくらいだけど。
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