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『じゃ……ジントニック……』
「はい。かしこまりました。えっと、お友だちは?」
「えっ?じゃ、カシスオレンジで」
「はい。」
話しているのは、聖(こうき)さん26歳でオーナー。
人懐っこい笑顔、話題も豊富で飽きさせない。
容姿も端麗。女性客も多い。
右側から、肘でつつかれる。
これは、龍のことを聞けってことだよね……
目の前に、頼んだ飲み物が置かれるのをまって、口を開いた。
『聖さん!……
隣からは、早く聞いてと顔で、視線を向けられている……
榊龍之介は……』
「えっ?知り合い?確か、もうそろそろ来るよ!」
「あの……龍之介は、毎日入ってるんですか?」
優が、やっと声にした。
毎日ってほど会ってたんだから、当たり前だよね……
「そうだね……何か、お金が必要だからって言ってたからね!でも、さすがに、毎日はシフトには入ってないよ!でも、毎日来て
くれてるんだ。給料はいらないって。早く仕事を覚えたいんだって!」
「そうなんですか……」
見るからに、落ち込んだ顔。
遠慮のないため息が聞こえた。
「もしかして……うわさの……君が龍之介の彼女?」
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