258人が本棚に入れています
本棚に追加
「希~、起きてる?」
『えっ?あっ!待って~今、行くから、コーヒ』
言い終わる前に、寝室のドアが開く……
「はぁ……またかよ!もう、慣れてきた……服来て……ほらほら、司も!」
語尾を強めて言われた。
昨日も司と、寝てしまった……彼氏じゃない、彼女じゃない。都合のいい関係。
お互い、踏み込まず、束縛せず。楽な距離感。
「ったく。ほらっ!」
こう言って、バスタオルを投げてくる。いつものこと……
朝から、希のマンションに合鍵で入ってくるのは、親友の優(ゆう)。
幼稚園から、大学まで一緒で、家も近い。
『司、朝。さっさと、帰って。』
「おれ、このまま、待ってる。」
『はぁ?無理に決まってんじゃん!さっさと、帰って。』
司……
知ってるんだ……
司は……
最初のコメントを投稿しよう!