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「1番はその力を使い人間を滅ぼすと言い始めた……俺は全力で止めに入ったが奴の血器は強すぎたんだ……俺じゃ足元にも及ばなかった。だから、1番を殺すために今はイビトを集めているんだ」
「……お、俺も協力するよ!!23番さん!!」
「ありがとう、それと俺のことはケイって呼んでくれ」
「フンッくだらね」
「キヨシ君、君は研究員に一体何をされていたんだ?」
「友達ごっこはよそでやれよ。僕は僕の道を行く」
キヨシはそう言って部屋を後にした。後からミサキが追ってきただがキヨシはミサキに向かって言った。
「僕は、1人で良いと言ったはずだよ?」
「本当に」
「まず、君は一年前のあの日からずっとイビトだったのか?」
「……えぇ」
「化け物が!!君が僕が通ってた高校に転入してこなければ」
「ごめんなさい」
「僕まで化け物にされたんだ、君がいなければ……まぁ今更こんなこと言っても何もないけどね」
「キヨシく……」
「もう、ついてこないでくれるかな」
「僕はここを出る……さよなら」
ミサキはキヨシの後姿を見送ることしかできなかった。ただ悲しくなった。
(あの時私がもっと早くに助けに言っていれば……)
~イダチの隠れ家のすぐ外~
(……1番か……面白そうな奴がいるもんだな……)
キヨシは歩きながら考えていた。
(あのケイって奴なかなか強そうだったなけど1番の方が……待てよ?ケイは何で負けたのに生かされたんだ?負けたら殺されるはず……まさか!!)
キヨシは走ってケイのいた部屋に向かった。
バタンッ!!
「来るのが早かったなキヨシ君」
部屋は血の海と化していた。
「お前……1番か?」
「ご名答、俺が1番だ」
「ここに僕を連れてきた理由も殺すためかい?」
「いいや……君を俺の仲間……」
「御託はいい」
「さすがに一味違うな”特別扱い”は」
「どういうこと?」
「力ずくで聞きな」
「……じゃあいいや」
「えぇっ!?ここは上等だ!!とかじゃないの!?」
「そうはならないよ、自分と相手の力量くらいわかるよ」
「……じゃあ尚更行かせないよ?」
「誰も行くなんてないよ」
「じゃあなんだ?」
「僕が殺す」
キヨシは歯をむき出して笑った。
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