プロローグ

2/4
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
 ジジジジジジジジジジジ…  暑い日差しの中セミの鳴き声が響いている。   「うぁぁ……暑いよぉ……」   「バカッ!!暑いって思うから暑いんだって!!」  登校中生徒達は明るく話している。キヨシの性格は明るいほうではなくどっちかと言うと……。   「おい……藤山だぜ……」   「本当だ……キモいよな……マジ学校来るなよな……」  ……そうキヨシは”イジメ”を受けていた。  だが、キヨシはこの日常に絶望していなかった。キヨシには将来の夢があるからだ。 ~教室~  ガラガラ   「はいっ、今日は皆さんに転校生を紹介したいと思います」  教室に入ってきた教師がそういうと美少女が教室に入ってきた。クラス中の男子が「おぉっ!!」などと声をあげている中キヨシは本を読んでいた。   「森本美咲です、よろしくお願いします」  ニコッとその少女が笑顔を見せると、教師に指定された席に移動した。  ……そしてその美咲〈ミサキ〉と言う少女は席に座る直前キヨシと目が合った。   (……?)  その日、キヨシは授業中ミサキと何回か目が合い不思議な気分になった。そんな自分を気持ち悪がって放課後キヨシはすぐに下校した。 ■ ■ ■ ■ ■ ■  ミサキは屋上で電話をしていた。キヨシの帰る後ろ姿を見ながら。   「えぇ、彼よ……今夜ね……」  そう言ったミサキは通話を霧独り言を言った。   「藤山清志君……お気の毒にね……」 ~その夜~  キヨシはベッドに寝そべりマンガを読んでいた。  ガサッ!!  (……?)  不思議に思いベッドから体を起こし立ち上がった瞬間  バリーン!!!!  窓を突き破りスーツ姿の男が入ってきた。   「うわっ!!何だよっ!!誰だよっ!!」   「藤山清志だな……?」   「それが何だよ」   「そうか……」   (捕まるっ!!)  そう思ったキヨシは部屋の扉を急いで開けて逃げようとした、しかし扉の向こうにはもう一人立っていた。  キヨシは捕まり薬を染み込ませたハンカチを吸わされ眠らされた。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!