プロローグ【0:エピローグ】

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「レオン」 広い部屋に鈴のような声が響く。 それは決して大声ではないが、しっかりと呼ばれた人物の耳に届いた。 「あぁ……マリー、聞いてたよ。 さすがはマリーの親父だ。 国王は立派な演説をしてくれた。 すべてをこの国が……いや、この世界が受け入れてくれたことを感謝してる。」 「これなら、この人は傷つきませんもんね」 「気づいたらキレるだろうけどな。こいつは同情されると泣くような奴だから」 「しかし、そんなにうまくいくのでしょうか? いくらこの人の意思ではなかったとはいえ………」 その質問にレオンとよばれた男は答えなかった。 「そろそろ目覚めると思う。 これからは気をつけて行こう。 こいつにさとられないためにな」 「はい、では………」 マリーと呼ばれた女はレオンを見送ると、その人物の目覚めをまった。
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