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「へぇ………そうなんだ。
いまさらファミリーネームで呼ぶのもどうかと思うし、今のままファーストネームで呼ぶわ。ユウヤ」
あれ?くん、は?
「ええ、僕の方もマリカさんでよろしいですか?」
紳士的に。
紳士的に答える。これは男子校に通う高2男子(俺限定かも)の得意技だ。
男子校だろ?女子の免疫落ちるだろ?
あれ?中学までの俺って女子とどう接してたっけ?
ってなる。
それで、高校で出してる素の俺だと、かなりヤヴァイし………
つーわけで、偽りのキャラを演じきるしかないのです。
「いえ、マリカさんではなく、マリーと呼んでくださいね。
あと、敬語はなしでお願いね」
敬語はなし………だと?
よし、がんばれ俺。
「わかった、マリー。
よろしくお願いしますね。
ああ、俺はたまに素で敬語が出るからそれは勘弁しておくれよ」
そう言ったとき、マリーのどこかに違和感を覚えたが、初対面だし、違和感感じるのは当たり前だよな。と言う判断を下した。
俺はベッドから立ち上がると、本題を口にする。
「ところでさ、今って……言うか、これってどういう状況?」
すると、マリーは待ってましたと言わんばかりに語り始めた。
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