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誕生日会以来、サエの家ではよく不思議なことが起こるようになりました。
「あなた、朝からゴミを出してくれてありがとう」
「え、俺じゃないぞ」
「そう、変ねえ。寝ぼけて自分で出したのかしら」
母親は首をかしげました。
また別の日には、父親の壊れたカメラが消えました。
四六時中人形を抱いていたサエは、家のものが消えるときに人形の目が開くことに気がつきました。
(不思議な人形ね)
気味の悪い現象は続きましたが、遊び相手のいないサエは人形を手放そうとはしませんでした。
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