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全部レア度MAXだ。こんな事があるのだろうか。
どの職業を選んだとしても最強クラスのプレイヤーになることは間違いない。
しかし、贅沢な選択肢ではあるが、龍王とデスナイトを滝澤に選ばせるわけにはいかない。
「滝澤すげぇーぞ!デスナイトで最強剣士目指せよ!」
何も考えていない修司は、剣の道を滝澤に提案している。
それを聞いた西条は興奮気味に、修司を制した。
「絶対駄目よ! デスナイトはダメ! 柚葉にそんな寿命が減りかねない危険な職業をさせるわけにはいかないわ!
チーム登録出来ない上に、会話も出来ない龍王もダメよ。黒魔導師しかないの」
西条がそこまでムキになる理由が、オレにはまだ分からなかった。
「僕も西条さんの意見に賛成だ。
いくら強くったって龍王は論外だし、デスナイトの『寿命と引き換え』というのが、ゲーム世界での寿命なのか、現実世界での寿命なのか判らないと滝澤さんは不安で仕方ないでしょ。
本当にこのゲームは悪い噂が多いんだ。そんな精神状態でゲームを楽しむ事は出来ないよ」
西条と哲二の説明を聞き、修司も自分の考えの浅はかさに気がついたようだ。
滝澤に修司は体を向け、頭を下げた。
「すまねぇ滝澤。俺は……ごめんな」
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