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そろそろ眠くなってきたので、カーテンを閉めようと手をかけた時、橋の上に人影が見えた。
あれは、柚葉?
柚葉は、橋の欄干(らんかん)に肘をかけ小川を眺めている。
そこへマントを羽織った男が近寄ってきた。
暗がりではっきりとは顔はわからないが、若くはない印象を受けた。
プレイヤーではないな。何か話をしている。この世界に当然知り合いなどいる筈もない。クラスメイトなら暗闇でも雰囲気でわかるだろう。
誰だ? 見覚えがないな。
マントの男は柚葉に、何かを渡すと、再び来た方角へと戻っていった。
受け取ったのは、紙のようなものだろう。それを柚葉が懐にしまい、宿屋に戻る。
声を掛けるか迷ったが、時間も時間なのでやめることにした。
まぁ、明日にでもみんなに報告するだろ。
ベッドに入ると数秒で眠りについた。
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