目的

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会場の電気が点灯した。 全プレイヤーに、悪魔のゲームが知れ渡った瞬間。 会場にいる1000人以上のプレイヤーが一斉に騒ぎ出す。 泣き出す者、理解出来ずに座っている者、話を信じず笑っている者、様々だ。 影山自ら話をした事と悪い噂が知れ渡っていた為に信じる者は少なくない。 いや、むしろ多い。死の情報はオレの想像以上に広がっている。 イベントの壇上に上がる事を拒否した、職業電気屋のプレイヤーも様子が変だった。 騒ぎのボルテージが徐々に大きくなる。 複数のプレイヤーがドアを目指して駆けだしていった。 その数は、10……50……と一気に増えていく。 騒音は鳴りやむ所か、一層激しさを増した。 「まずいな。将棋倒しになるぞ」 会場全体がパニックになっていた。非常に危険な状態。 騒ぎを落ち着かせようと立ち上がった時、 ――バカァァァァァン!! 騒ぎの数倍もの爆発音。立ち込める焼け焦げた匂い。 あれだけの騒音が一気に静寂へと変わった。 出口は外側から何かで破壊され、周りの壁が吹き飛んでいた。ドアであった部分は空虚(くうきょ)となり外が伺(うかが)える。 そこに朱槍を携えた一人の男が立っていた。 ――――修司だ!! どうしてアイツが?
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