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「…あんなに小さかった未姫が…もうこの腕に入らなかった…
可愛い女の子に成長してた…
蒼依…私たちの子よ…あの子は…ずっと永遠に私たちの娘なのよ…」
「…当たり前だろ?…忘れたことなどない。」
「…その子を抱き締めたの…もう二度とないと思ってたのに…」
「…羨ましいな…俺も会いたい…」
蒼依は彼女の頭を撫でながら、もう片方の手で、震えた彼女の手を握り締めた。
「……会えるよ。蒼依。」
「………え!?」
「陸も成も会いたい?」
「…そ……そりゃあ……」
「会えるなら会いたいが……」
「未姫と約束したの。…会えるよ…」
「約束?どんな?」
「…フフ……秘密。」
頭の中に「???」と浮かぶ。
その意味がよく理解できずにいると、ドクターが顔を出し、
「感動話のところすまんが、もう、彼女を休ませてあげなさい!」
「…はい!すみません…」
と、怒られてしまった。
「…心。俺たち一旦PSPに戻る。明日また来るから。ゆっくり休めよ。」
「分かった。…ありがとう。」
会話も宙を舞ったまま、俺たちは久々に3人揃ってPSPに戻った。
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