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翌日。
「うわっ!ぶっさいく!ドン引きするくらいぶっさいくだな!お前!」
「…うるさい。コノヤロー」
退院迎えに来てくれた蒼依と成。
昨日の今日で、顔を合わせづらいナースたち。
頭の中は、どうすればいいのか、そればかり。
「あーあ。こんなに赤くなって。
一人で泣くなと言っただろ?泣くときは俺の傍で泣け。いいな?」
「…蒼依…あの…」
「話は後だ。PSPに戻るぞ。」
ドクターやナースたちにお礼を言って、そのままPSPに直行。
玄関先には、隊員たちが出迎えてくれた。
笑顔で"ただいま"と繰り返し、館内に入ると地下に向かった。
「心さん!お帰りなさい!」
「ただいま。…皆川の様子は?」
「変わりないですよ。ずっと大人しくしてます。」
モニタールームから見る皆川は、少し痩せた感じ。でも、ちゃんと待っててくれていた。
そこに、後ろから追ってきた蒼依と成がモニタールームに入ってきた。
「じゃ、ちょっくら行ってきますか!」
蒼依のことは後回し。思いを切り替えて、皆川の元に向かった。
出来るだけ笑顔を作って。
「…皆川サーーン?」
「!!」
ノックして入室すると、驚いた表情を見せた。
あの日以来の対峙。
警察と犯罪者という敵同士の私と皆川。
少し違うのは、私が皆川の"味方になる"と言ったこと
そして、皆川を救うと決意した自分
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