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横一列に並び、頭を深く下げた。
「長官。この度はアドバイスを頂きありがとうございました。
しかし、不甲斐ない結果になってしまい、申し訳ございませんでした。」
「「申し訳ございませんでした。」」
「…隊長、2主任。頭を上げなさい。」
「「「はっ。」」」
頭を上げると、長官は微笑んでいて。
「心は無事に戻ってきた。死なずに帰ってきたんだ。こうして元気な姿も見れた。
君たち3人のおかげだ。心から感謝する。ありがとう。」
「勿体ないお言葉です。」
「…本当に大事な娘なんだ。龍一の忘れ形見を、私は死ぬまで守りたいだけなんだ。
私の代わりに君たちが命を張って今までやって来てくれた。だからこそ皆川逮捕に至ったんだ。」
「…全員です。本部全員で逮捕できました。」
「そうだな。お疲れさん。」
「ありがとうございます。
…皆川の調書終了後、皆川の移送先が決定次第、GIP解除と、総理大臣へ復職許可申請を致します。
…また、ご指導願えますか?」
「…分かった。」
「「「ありがとうございます!」」」
長かったGIPの解除と、長官復職。
それは彼女が望んだことであり、俺たちの願いでもあった。
これにより、彼女は長官を降り、再度試験を経てそのポジションが決定される。
そして、ずっと寂しい思いをした花音は、やっと俺たちと共に暮らせることになる。
「それで?今日はそれをいいにここまで?それともみんなで花音に会いに?」
「…あ、それももちろんあるんですが…」
「みんなで未姫に会いに来たの!」
「……………………は?」
花音と遊びながら俺たちの会話を聞いていた彼女は、そう言って長官を固まらせた。
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