終焉。 そして……

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その長官が、PCを眺めて涙を流していた。 「……パパ?どうしたの?」 「……心ッッ……龍一が……!」 「……え!?」 彼女は走って長官の元に行き、眺めてたPCを覗き込むと、彼女までもが涙を流し始めた。 「…蒼依!…陸!成!…早く来て!」 俺たちは直ぐにPCを見た。 そこにはこう書かれていた。 《創士 心を育ててくれてありがとう 俺は、感謝しきれないほど感謝の気持ちでいっぱいだ 今まですまなかった。家族を捨ててまで俺や心のために奔走してくれてありがとう 犠牲に勝る友情を体現してくれた俺の親友へ …幸せになってくれ。どうか幸せに 蒼依くん 俺の可愛い息子 いつも心を大切に思い、第一に考え、助けになり、愛してくれてありがとう "バカ嫁"だが、これからもよろしく頼む 君がいるから安心できる 陸くん、成くん 君たちも俺の息子と呼んで構わないだろうか? 心のために共に泣き、共に笑い、共に苦しみ、共に喜ぶ。そんな君たちを、俺は自慢の息子と呼びたい。 蒼依くんと心を任せられるのは君たちだけだ 道から逸れたら、君たちが修正してあげてくれ 大事な息子たち うちの娘と娘婿をよろしく頼む 最後に心 お前のような娘を持てたことが、パパの人生で一番の財産だ みんなの言うことをよく聞きなさい 助け合って。そして、要を救ってやってくれ パパの最後のお願いだ 辛き人生を歩かせてしまってすまない パパのために生きてくれてありがとう これからは家族と仲間のために生きなさい お前たち全員を誇りに思う みんなを愛してるよ》 「…パパ…パパ!パパぁぁ!!」 「…お義父さんッッ!!」 陸も成も、涙が溢れ。 俺も彼女も長官も、涙を拭うことも忘れてPCに釘付けになった。 そして、彼女が陸に抱き付く。 陸は彼女を抱き締めて。 その2人を包んだ成。 俺は3人を覆う。 俺たちの絆。俺たちの友情。 それを一生守っていくことを決意して、泣きながら笑い合った。
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