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「ところで、今日のミッションは、クイズ系だけど、柚葉さんそういうの大丈夫かな?」
哲じーは先に出したブラックコーヒーを飲みながら、PDAを操作していた。
あーん。知的でカッコイイな。
クイズかぁ。テレビで見るのは大好きなんだけど、答えが浮かんだ頃には次の問題になっているのよね。
「柚葉さん?」
「あ……う、うん。大丈夫……かな?」
「僕は意外とクイズは得意だから安心して。生還率も高いしね」
意外と得意? 哲じーったら、謙遜(けんそん)しちゃって。
焼き上がったタコさんウィンナーを盛り付ける。
さぁ、後はプレーンオムレツを焼くだけよ。
「おっ! 美味そうな匂いだ。二人共おはよう。修司と美咲はもうすぐ来るよ」
入ってきたのは蓮ちんだ。
昨日は格好良かったな。黙って出て行って、さらっと強い剣を手に入れて帰ってきちゃうんだもん。いざという時に力を発揮するタイプだよね。
丁度オムレツが焼き上がった頃に、修ぞうとミサリンが入ってきた。
「朝から豪勢だな!
今日のミッションで俺は剣士に生まれ変わるから、その前祝いってとこか」
うーん。私が普段食べる朝ご飯と変わらないんだけどね。でも修ぞうは何でも美味しそうにたくさん食べるから好き。
――あら?
ミサリンはいつも少食だけど今日は特に食べていない。嫌いなものが入っていたのかなぁ。
それに気が付いたのか、隣に座っている蓮ちんがちょっかいを出す。
「今日のミッション、オレ達はスキルが出るまで粘るから美咲も頑張れよ。ほらもっと喰え。タコさんウィンナー美味いぞ」
「アンタに言われなくたって頑張るわよ!」
怒ったミサリンは目の前の料理をガツガツと食べ始めた。
うふふ。蓮チンのさりげない気遣いに、ミサリンは気が付いてないのね。なんだか二人を見てるとハラハラしちゃう。
「ミッションの最終確認をするから。みんな食べながらでいいから聞いてて」
哲じーが簡単に今日のミッションのポイントを説明した。
私は安心。クイズだから戦いはないもんね。
食事も終わり、各自が準備を整えギルドに向かった。
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