奪われた美咲②

11/21
前へ
/33ページ
次へ
「誰に言ってんのよ!」 心地よいやり取り。いつの間にか美月を信頼している自分がいる。 自然と澄み切った意思がグラネルに流れ込んだ。 観覧車をライトアップする光が目の前の敵を照らす。 立ちはだかる独裁者は、右腕だけで日本刀を構えている。 鞘にこそ入ってはいないが、あれは居合だわ。 美月のキセルを真っ二つにする程のスピードと切れ味。 ここで身につけた全てを出さなければ勝てない相手。 殺気を感じ取り、相手の力を利用する。 そして、スキル【姫】 どんな能力か分からないけど、般若からは害意は感じなかった。 自分の直感を信じるわ。 【姫】発動。 ――見てなさい!
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

446人が本棚に入れています
本棚に追加