奪われた美咲②

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「今日は共同会議じゃないの? ウチの二人も行ってるはずだわ」 『会ったわ。怪我した蓮君の唇も、もちろん頂いたわよ』 ――なっ? アイツは何やってんのよ! 会議に行ったんじゃないの? あ……待って。 ――えっ?、えっ!!!? ちょ、そうしたら美月にキ、キスされた私は……れ、蓮と間接キス……。 激しく顔が紅潮し、心拍数が上がってきた。 ち、違うわよ。人を間に介してのキスなんて。 でも……。 は、初めてのキス。 『なんだか、お馬鹿な事考えている顔ね……』 《レアミッション終了。二十秒後に転送が開始されます》 『このマレンゴサーベルとグラネルをトレードしましょ。骨董品好きなのよ私』 いつの間にか私のサーベルを美月は手にしていた。 「そんなの駄目よ。これ相当レアな武器でしょ?」 『歴史的価値はサーベルのほうが断然上よ。それにグラネルは私のオーラとは相性が悪いの』 私には嬉しいトレード。結局、最後まで美月のペース。 「ありがとう、美月」 『よくってよ。美咲なら託せるわ……』 水使いのスキル、上位回復系能力、戦闘での体術どれを取っても敵わないが、それ以上に人間的に負けていた。 悔しいけど……次は負けない。 私の中には、明確な"目標"が芽生えていた。 ――転送が開始される。
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