㈱柚カンパニー

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ここは新しいギルドルーム。ランクがCに上がったのでかなり豪華になった。 ちょっとしたオフィス並の広さ。備え付けのお菓子に柚葉は感動していた。 オレ達以外の出席メンバーは、佐伯、ムッキーと各部門の部長だ。 「オレンジライフから届いた作戦を僕が分かりやすくまとめたから、PDAに目を通しながら聞いてね」 哲二がいつでも確認できるよう地図や作戦をメールで送ってくれていた。 イベント概要をもう一度確認すると、勝利条件はボスの討伐、敗北条件は、モンスターがラストアへ侵入もしくはプレイヤーの全滅。 敵は西からラストア西門へ向かってくる。 オレ達の待機場所は東門だ。 「なんだよ、それじゃあ戦場から一番遠いじゃねーか!」 口には出せないが実はオレも修司と同意見だ。 自分がどれ程なのか試したい、他の実力者達がどんな戦いをするのか見てみたい。 不謹慎極まりないがそんな気持ちが沸き上がる。 哲二が口を開く。 「……たぶん何か起きるよ。 だから修司の出番はある。僕はそう思う。自分達を客観的に評価した場合、戦力で考えたら平均より上だ。 僕が雷斗さんの立場ならこのチームを東門に配置しない。何か理由があるはずだ」 確かにあの時雷斗さんは"不穏な動き"と言っていた。 気まずい雰囲気が会議に流れる。 「とにかく、まずはメールを見て状況確認だ。オレンジライフの隊長クラスは全員覚えてもらうからね!」
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