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美月が対戦しているAランクの敵は、右目に眼帯をつけている。
手に持つ武器は日本刀。
かなりのスピードで攻撃を仕掛けてくる。
『独裁者は私に任せて』
マントにベレー帽子。
なるほど、確かに独裁者っぽいわ。
一番近い変質者に斬りかかる。
――軽い!!
もともと軽い武器だと思っていたが振り上げるとより一層違いがわかる。
二人の変質者を斬り倒し、右側の食人鬼へ。
高々と右上にあげられたグレードソード。同じ要領で斜めに受ける。
武器と武器が触れ合う瞬間、グラネルの刀身が光を増す。
押し返せる?
誰かが刀身に手を添えてくれているかのように、力が加わってくる。
――シュッッッ!!
食人鬼のグレードソードごと押し返し、首を切り落とす。
あの線維を切断したような感触などない。代わりにゼリーを斬る様な、柔らかな振動が手に伝わってきた。
なんなの、この武器……
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