柚葉の一歩

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必死でモンスターと戦っているオレンジライフ部隊。 助けてくれる余裕はなさそう。 『ん~。日下部(くさかべ)さんも一緒にどうですか?』 日下部!? この人が紋章のリーダー! 前には日下部と仲間が八人。後ろには岡ザルだ。 十人同時に相手をしなくちゃいけないの? 『そろそろ遊びは終わりにしろ。さっさと殺っちまえ』 逃げるのは不可能、よね。 このまま簡単にやられるなんて嫌だよ。 まだまだ美味しいものも食べたいし、いつかは恋だって・・・・・・ 身体の内側を流れるオーラの密度が濃くなっていくのを感じた。 よーし! やるだけやるっ! 【シールド・バット】 残っていた一匹が消え、新たに十三匹の蝙蝠が出現。 【ブラック・ボール】 右肩上部の空間にオーラが集まり無機質な黒い球が形成された。 【魔王の左腕】 左前方に、黒いオーラが煙りのように立ち上る。煙りの中から禍々(まがまが)しい剣を持った腕が現れた。 【ブラック・レイン】 両手を挙げて短剣の攻撃範囲を定める。 『おい! こいつスキルP底無しか?』 『ん~? さっきも炎やら氷を出してましたね。黒魔導師でしょうが属性はわかりません』 【キャンセル・ミスト】発動。 日下部を中心に紺色の霧が充満していく。 『お前ら中入れ、上から何か降ってくるぞ』
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