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ハンマーはとてもじゃないけど受けられない。魔導師から倒したいがサーベル男の邪魔が入る。
「泉アンタが、ハンマーとやりなさいよ」
『そろそろ第二段階に入るから無理だ。剣は使えねーんだ』
――ありえないわ。
何を考えて生きてるの?
しかし、手にしている剣の光は確かに増幅されていた。
「……修司並の脳ミソね」
『馬鹿野郎、勇者ってのは最後にかっこよく一気に決めるんだ』
男って皆バカなんじゃない?
その考え方がダサいわ。
――私が戦(や)るしかない。
ハンマーの一撃をかわしつつ、サーベル男から狙う。
グラネルに強い意志を込めると、青白い光が伸びていく。
「さぁ! 来なさいっ!」
前衛(ぜんえい)二人が同時に切り込んできた。
正面のハンマーを軽々回避し、サーベルの一撃を受ける。
『一人で来んのか! 舐めやがって!』
「文句なら後ろの口だけ勇者にいいなさいっ!」
受けたサーベルを押し返しながら上体を捻った。
そのまま回転し背後に回る。
――隙だらけよ。
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