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【エア・ダッシュ】発動。
【シルバー・チェーン】発動。
【氷槍】発動。
【八重】発動。
加速した修司が正面から切り込む。その後ろから八振りの刃を打ち込んだ。
シャークの足元には、氷の柱が飛び出す。
そこにはもう赤い男の姿はない。
オレは少し離れていた為かろうじて動きを目で追う事が出来た。
修司の脇をすり抜けざまに一撃。そのまま美咲を突き刺し、柚葉へと向かっている。
嘘だろ……あんな一瞬で斬られた?
「きゃっ!」
小さく悲鳴をあげた柚葉、真一文字に切りつけられていた。
【三日月】破損。
【ホワイト・シーク】吸収。
【魔王の左腕】失敗。
ど、どういうことだ?
思考を巡らせている暇などない。
踵(きびす)を返したシャークは哲二を二度も斬りつけていた。地中から飛び出した鎖は無残にも宙を舞うだけ。
【スロウ・ナイフ】破損。
【警戒】破損。
怒りに身を任せ斬りかかろうと鬼丸を振り上げる。
シャークがいない!?
一瞬にして見失った。
『……動けないのですか?』
いつの間に……
背後から響く声。
自分の胸元をみると七色の切っ先が突き出ていた。
【命懸け】破損。
痛みもなく、出血もしていない。
「オイ! どーなってんだっ!」
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