エピローグ(滝澤 柚葉)

2/3
535人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
『しゃ、社長! 一体どこに?』 社長はやめて。 「ムッキーもう無理だよ私。ちょっと休憩。ねっ、いいでしょ?」 哲じー、仕事が多すぎるよ…… 朝から大量の資料に目を通させられ、判子(ハンコ)を押している。 そうだ! ガルストームに乗って散歩しよう。 シャーちゃん(シャーク)には、ちゃんと了解を得ているからね。 「ムッキーこっち、こっち」 ムッキーを連れて北東の城壁へ。 お昼寝中のガルちゃん。 巨大な竜から距離を置いたその周りには、たくさんのプレイヤーが見物していた。 「プレイヤーに襲われたりしないのかな?」 『それは多分、大丈夫では? ほらあの看板……』 ガルちゃんの横には立て看板が設置されている。 "近寄っても面白くないですよ"と書かれていた。 誰も手を出す訳はないわよね…… 「さっ、乗ろうよムッキー」 『だ、大丈夫なんですか?』 ムッキーに持ち上げてもらい必死にガルちゃんの背中によじ登る。 か、かなりキツイかも。 『社長、尻尾から登っていけば楽なのでは?』 社長はホント止めて。 っていうか、先に言ってよ…… 恐る恐る尻尾から登るムッキー。 「よし! じゃあ行こうっ!」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!