535人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
『しゃ、社長! 一体どこに?』
社長はやめて。
「ムッキーもう無理だよ私。ちょっと休憩。ねっ、いいでしょ?」
哲じー、仕事が多すぎるよ……
朝から大量の資料に目を通させられ、判子(ハンコ)を押している。
そうだ! ガルストームに乗って散歩しよう。
シャーちゃん(シャーク)には、ちゃんと了解を得ているからね。
「ムッキーこっち、こっち」
ムッキーを連れて北東の城壁へ。
お昼寝中のガルちゃん。
巨大な竜から距離を置いたその周りには、たくさんのプレイヤーが見物していた。
「プレイヤーに襲われたりしないのかな?」
『それは多分、大丈夫では? ほらあの看板……』
ガルちゃんの横には立て看板が設置されている。
"近寄っても面白くないですよ"と書かれていた。
誰も手を出す訳はないわよね……
「さっ、乗ろうよムッキー」
『だ、大丈夫なんですか?』
ムッキーに持ち上げてもらい必死にガルちゃんの背中によじ登る。
か、かなりキツイかも。
『社長、尻尾から登っていけば楽なのでは?』
社長はホント止めて。
っていうか、先に言ってよ……
恐る恐る尻尾から登るムッキー。
「よし! じゃあ行こうっ!」
最初のコメントを投稿しよう!