エピローグ(佐藤 哲二)

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少し緊張しながらギルドルームのドアを開けた。 ボン、ブンスカ、ブンスカ、ズンチャッチャ……ボン、ブンスカ…… 『て、哲二じゃねーか。どうしたんだ?』 ポルンは読んでいた動物図鑑を慌てて隠し、お決まりのポーズを決めていた。 蓮が買ってあげたらしい。 「シャークさんに用があって来たんだけど……」 ギルドルームを見回すがシャークさんの姿はない。他の部屋かな? 『シャークならいねーぞ。他のミッションに行っちまったからな。なんなら俺様が……』 ――ポルンじゃな…… 『あっ!? テ、テメー哲二! なんだ今の顔はっ! ウサギの様に温厚な俺様でもキレるぜっ!』 「トナカイでしょ」 ポルンは放っておいて、シャークさんを待つか。一度話してからでないと危険だ。 僕の考えが正しければ…… 戻ってくるのを待ちながら頭の中を整理してみるか。 山のような仕事に追われ考える時間がなかったから丁度いい。
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