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『結月は一見したらリーダーのタイプじゃねーな、だけど……不思議とあの個性的な奴らをまとめてたな』
あのメンバーの上に立つ人物だ。相当なキレ者だったんだろう。
そうだとしても、あのシャークさんが人の命令を聞くは思えないけど。
『明日、誰かが見にいくんだろ。先入観がないほうがいいんじゃねーか?』
それもそうか。その後で色々聞き出せばいい。ポルンに諭(さと)されたみたいで、何だか悔しいが引きさがることにした。
このゲームに思考を戻す。
今まで僕は一つのことに集中してやり遂げた事がなかった。それ程までに興味が沸くものが無かったとも言える。
だけど、このゲームは……
全てを懸ける価値がある。
影山の用意したシナリオに挑戦してやる。
僕のやり方で絶対にクリアする。
――五人揃って……
ガチャリとドアの開く音がした。
『……何か私に用ですか?』
もちろん、みんなには内緒だ。
――蓮はいつもこんな
気分だったのかな
「貴方の"願い"を叶えるミッションを受けに来ました」
――情報を手に入れるんだ。
危険かもしれないけれど……事前にシャークさんを分析した僕の考えが正しければ、大丈夫。
――それが僕の戦い方。
ポケットから取り出したチケットをゆっくりと破った。
『……面白いですね』
佐藤 哲二 Fin
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