分岐点

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明晰(めいせき)と呼ばれた凍夜とは思えない軽率な行動。 なんで自ら危険な罠に。他のプレイヤーといってもアーツとシャークだぞ。 ――結月のため? ドシャーンという音と共に響く振動。無数にある支柱が音を立てて崩れていく。 あれは昔ゲームなどで見たことがある。 全身が緑色の皮膚で覆われた半魚人。剣と楯を装備したリザードマンだ! その数はざっと200以上。 『ら、雷斗。先へすすめ・・・・・・』 凍夜の全身は薄い炎の膜に包まれていた。おそらく自ら発動した防御スキル、もしくは肉体強化系スキルだろう。 「何言ってんだ。お前は防御に集中してろ」 直ぐさま一番近いリザードマンに斬りかかる。 【師走】発動。 足元にオレンジ色のオーラが纏う頃には敵の心臓を貫いていた。 『――ぐぁっ!!』 叫んだのは凍夜。振り返りドーム内を確認すると雷(いかずち)の様な光が凍夜の体を駆け抜けていた。
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