682人が本棚に入れています
本棚に追加
今日は二手に分かれて行動することになった。
哲二と美咲はギルドでイベントの情報収集。
オレは修司と柚葉の三人と、街の外で龍の楯の材料集めをすることになった。
ゴブリンの角が850個必要らしい……。
ゴブリンは弱いので倒すことには問題ない。ただ、850って数が厄介なんだ。
『他の社員もこの周辺で集めておりますので、緊急メールが鳴ったらすぐに救助に向かってください』
三人じゃなかった。柚葉の横には付き人のようにぴったりと離れないムッキーがいる。
「ゴブリン相手なら、大丈夫じゃねーの? 心配しすぎだぜ」
『お言葉ですが、神田様。ここにはゴブリン以外にも多数出現いたしますので……』
ムッキーの言う通り、ラストア周辺には数多くのモンスターが出現する。
ランクB以上であればなんとか倒せるが、残念ながら社員の多くはランクD以下。
そこで、哲二がムッキーに提案したらしい。
オレ達を中心にその周辺で狩りをする。
ランクB以上の敵が出現したらオレ達が駆けつけるという寸法だ。
「頑張って、今日中に集めちゃおうよっ!」
小さくガッツポーズを決めた柚葉は、張り切ってゴブリンを探し始めた。
その姿を見つめながら、デカい男が何かを呟いている。
『――め、女神!?』
最初のコメントを投稿しよう!