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「ところで、ムッキー。ゴブリンの角ってドロップ率どれくらい？」
『鷹山様、少々お待ちを……』
いつも礼儀正しいムッキーは、A5サイズほどのPDAらしきものを取り出し操作した。
「な、何それ？ 初めてみた！」
『あ、これですか。給料が入ったので、最新式のPDAに機種変したんです。その名も、"Kーpad"便利ですよ』
「そ、そうなんだ･･････」
意外とミーハーなんだな。
『ありました。ドロップ率は５％ですから８５０個集めるには１７０００匹倒せば集まる計算になります』
――１万七千匹!?
そんなに倒せるかよ。それだけの数の敵に出会うだけでも何ヵ月かかることやら。
『もちろん、ネット部隊がトレードでも収集しております。ですが、経費削減――なるべく自力で手に入れないとなりませんっ！』
最近冒険っていうか、仕事みたいな気がしてきた……。
「蓮、サボってんじゃねーよっ！」
巨大なサソリの集団を相手にしながら修司は叫んでいた。
「蓮ちん、いこっ！」
そういって前に出た柚葉の手には黒いオーラが集められていた。
【ﾌﾞﾗｯｸ･ﾚｲﾝ】発動。
取り囲まれた修司の頭上から黒い短剣が降り注ぐ。
その雨の中を黄色い残像が駆け巡った。修司が【ｴｱ･ﾀﾞｯｼｭ】で斬りまくったんだ。
一瞬にして、巨大さそり達は全滅。
このペースでスキルＰがもつのだろうか？
チョコバーのおかげなのか、その後も柚葉はスキルを連発していた。
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