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「おい、ムッキー腹減っちまったよ」
何百匹狩ったのかわからないが、今手元にあるゴブリンの角は30個程。
長い道のりになりそうだ。
『もうお昼ですね。社員達には引き上げる様、連絡しておきます』
くまさんポシェットから水を取り出す柚葉に話しかけた。
「柚葉、お昼は何にするんだ?」
「うーん。たまには外食もいいかも」
空腹で限界らしい修司も話に参加。
「俺は肉だ。肉が喰いてー」
「外食かぁ、久しぶりだな」
そんな長閑(のどか)な会話をしていると、オレ達の正面に立つムッキーは何かの異変に気が付いたらしく、声を荒げた。
『――た、鷹山様っ!』
その声にいち早く反応したオレは後ろを振り向くと、茶色い魔法陣が形成されつつあった。
「――転位スキルだっ」
オーラの色こそ違えど、凍夜の使っていた魔法陣そのもの。
何者かが転位されてくる。
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