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次々と発動された黄色い槍に加え、カラフルな光線が五月雨の様に振ってくる。
「団隊長っ!」
『……。』
無言の大男は敵を見据えたまま動かない。
まさか、これも受け止める気か!?
――ドドドド、ドォォォォン!!
より一層強くなった光が全方位からの攻撃を全て防いだ。
イージスの楯は傷一つ付いていない。さすがレア度★5の楯ってところか。
【チャージ】発動。
【ストレート・ガード】発動。
攻撃が止むと楯と同じく巨大な槍――ホエールランスを構え、団隊長はシヴァに突っ込んでいった。
当然、梵字の壁が立ちふさがっている。
団隊長は槍を正面に構えスクリューの様に回転し始めた。突進力を一点に凝縮して突破するつもりだ。
大きな体が一つの矢のように梵字へと突っこむと、文字列がまるでネットのように伸ばされていく。
――いけるっ!
今のオレにはあれほどの突破力は無い。団隊長が開ける穴からオレも侵入してやる。
もし跳ね返されてしまったら、そのまま団隊長はオレに突っこんでくるだろう。
その時はその時だ。
オレは風を操作し同じ軌道で梵字に突っこんでいく。
【ストレート・ガード】発動。
梵字が伸びきった弾性限界地点でさらに加速。
自らを光の矢と化した団隊長は防御壁を突き破った。
破れた梵字が瞬く間に修復されていく。
体に触れる寸前でオレも梵字を通過。
――バキィィィィンッ!!
先にシヴァの前に出た団隊長は振り下ろされてきた錫杖に襲われた。
イージスの楯で受け止めていたが、力の差は甚大。
団隊長は地面へと叩き落された。
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