聖十の主と魔法少女達

皇帝と魂の頼み

あの後、はやての担当医である石田先生とエルザが病室に訪れたのだが、俺達が抱き合っているのを目撃すると、二人して俺等の事をからかってきた。

二人が病室に来た理由は、今日俺が病院に泊まっていく事とはやての退院日を伝える為だった。

それからはやてと談笑や読書した後、消灯時間となって俺は用意して貰ったベッドに横になった。

〈なぁ、レイヴェルト。アレって本当に事故だったのかな〉

〈〔アレと言いますと慎司様が起こした交通事故の事ですか？〕〉

〈あぁ。エルザから聞いたんだが、慎司さんは凄腕の魔導師だったらしいんだ。そんな人が事故を起こすとは思えないんだよ…〉

〈〔確かにそうかもしれませんが、マスター達は魔導師の前に人間ですので、事故を起こす可能性はありますよ？〕〉

〈そっか……〉

「虹次君、起きとる？」

レイヴェルトと念話で交通事故の事を話していると、カーテンの向こうに居るはやてが聞いてきた。