始まりは突然に

2/10
前へ
/94ページ
次へ
作者視点 ガサガサガサガサ そこは山の中だった。木々が並び立ち、春の暖かい陽気なのか木々の周りには様々な花が咲き誇っている。 しかし【ソレ】はそんなものは目に入らんと言わんばかりにその木々を通る。 【ソレ】は全長4m位で狐の様な生物。 【ソレ】の身体は傷だらけで、まるで何かに逃げる様に必死に走っている。 だが【ソレ】は気づいていなかった、真横にそいつが居る事を… ドオォォォン! すると、【ソレ】はいきなり真横から打撃を喰らい広場の様な場所まで飛ばされた。 【ソレ】が先程まで居た場所にバリアジャケットを纏い黒いバイザーを付けた少年が立っていた。 黒いブーツに炎の紋様が入った灰色のズボンを履き、黒いインナーの上に蒼いロングコートを纏って、両腕に龍の形をした籠手のデバイスが付いている。 対して【ソレ】は先程喰らったダメージが残っているのか、未だに立ち上がれていない。 それを見た少年はトドメを刺そうと右手に魔力を集める。 「さぁ、フィナーレだ!」 そう言って魔力を集めた右手を【ソレ】に向けた。 それと同時に【ソレ】は唸り声をあげながら立ち上がったが、一歩遅かった。 「聖影竜閃牙!!」 ドコォォォン!! 少年は【ソレ】に向かって蒼色の砲撃を放った。 【ソレ】は逃げようとしたが身体が動かず、少年が放った砲撃に呑まれていった。
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!

245人が本棚に入れています
本棚に追加