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「さてっと…君、大丈夫?あっちに車止めてるから歩ける?」
「えっと…あの…すみません」
「?なにが?俺は困ってる人を見つけたら助けるヒーローだからね♪」
…この人。ちょっと怪しい人なんじゃ?
かなり警戒しながら男性の肩を借りながら歩いて、彼の車まで歩いた。
「たまたま京太に出くわしてさ、『友達を助けてほしい』って言われたんだ」
京太の…知り合い?
「あ、あそこだよ。おぉ~い!」
「あ、司狼!!!!」
男性が手を振る先には泣きそうになっている京太と、小さな子供を抱く髪の長い女性が立っていた。
「バカ野郎!!俺だって…俺だって…」
京太の前にたどり着いた途端、涙をぼろっとこぼした京太が俺に抱き付いた
「いってぇ…京太、痛い」
「とりあえず、車に乗って?うちで手当てしなくちゃ」
男性がにこりと笑うと俺たちを車の助手席に通した。
「子供のチャイルドシートあって狭いけど、許して」
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