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甘やかした張本人の京太さんに恋人ができたのは彼が高校生の頃。
どうなったのか私は経緯をしらないのだけれど、京太さんの恋人の唯さんは杏に初めて認められた女性・・・。
「逸花とそろそろ堂々と付き合いたいなぁ。杏・・・ちょっとは落ち着いたんじゃないの?」
「学校が別だからわからないよ。それに・・・圭吾くんが【負けた】からきっと杏の環境が変わってしまうわ。」
圭吾くんが・・・同じ中学で、今は杏のいる高校に通っている長谷川センパイに・・・負けた。
私は知ってる。
圭吾くんと長谷川センパイの【賭け事】を。
「そういえば、陽菜子ちゃんと司狼さんうまくいったらしい」
私の首筋に唇をあてながら良太さんが思い出したように呟いた
「・・・えっ!ホント?」
「あぁ。また連絡してごらん」
「うん・・・そっかぁ。よかった」
やっぱり、陽菜子ちゃんは司狼さんが好きだったんだ。見ていてすぐにわかった。
恋する女の子は可愛い。
「逸花も可愛い」
「・・・もぅ////」
唇が僅かに触れて
そのまま、何度も深いくちづけ
・・・陽菜子ちゃんにはちゃんと話しておこうかな。
「こら、今は考え事禁止。考えるなら・・・俺のことだけ。だろ?」
秘密の場所
秘密の恋。
聞こえるのは波の音と二人の吐息。
~完~
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