第6話

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「そりゃ、僕はカウンセラーとしては半人前ですけど……」 それでも校長である伯父が予想していたとおり 僕は日に日に生徒たちに親しまれるようになっていた。 カウンセラーというより 話を聞いてくれるお兄さん。 身近な憧れ。 恋の相談役。 固い話も専門用語もなし。 そんなスタンスが受け 徐々にカウンセリング・ルームを訪れる生徒も増えてきていた。 「本当に何もなかったですか?」 「特に思い当たる節、ないけど――」
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