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「聞かないの?」
花瓶に水を汲む僕の後ろ姿に
ノアが問いかけてくる。
「何を?」
僕はわざと何もなかったようにとぼける。
「分かってるでしょう?先生の予定が僕の名前で塗りつぶされているワケだよ」
その言い草。
自信にあふれた17の少年のお遊び。
そんな彼に踊らされる自分に
――なんだか無性に腹が立った。
「みんなが君に予想以上の興味を持つと思ったら大間違いだよ」
大人げない。
分かっていながらも僕は冷たく言い放った。
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