第6話
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「――なんだって?」 花瓶を脇によけると。 逃げ出したい気持ちを抑えて 僕はノアに向き直った。 だが彼が本性を垣間見せたのは ほんの一瞬だった。 「言ってみたかったの。ごめんなさい」 正面切って向き合った僕を前に すぐ子供のような人懐っこい笑顔に戻る。 完全な確信犯――。 万年反抗期の不良生徒なんかより ずっとタチが悪い。
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