第6話

27/38
前へ
/38ページ
次へ
「――なんだって?」 花瓶を脇によけると。 逃げ出したい気持ちを抑えて 僕はノアに向き直った。 だが彼が本性を垣間見せたのは ほんの一瞬だった。 「言ってみたかったの。ごめんなさい」 正面切って向き合った僕を前に すぐ子供のような人懐っこい笑顔に戻る。 完全な確信犯――。 万年反抗期の不良生徒なんかより ずっとタチが悪い。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

82人が本棚に入れています
本棚に追加