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僕は思わず手を振り上げた。
男としてのプライド。
防衛反応。
それとも――。
脇の甘い自分自身にムカついてか。
「ダメダメ、殴ったら体罰。先生クビになっちゃうよ」
それでも僕の腕は
鋭い眼をした少年に軽々ねじり上げられてしまう。
殴るも何も
力では敵わないのだから、あきらめるほかない。
「……はなせっ!」
宙に浮いた手を憎々しげに引っ込める僕を見て
ノアがにやりと笑った。
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