82人が本棚に入れています
本棚に追加
「また明日来るよ、センセ」
だけどきっと
僕のそんなよこしまな感情すら見透かされている。
――それが腹立たしい。
去り際、僕を振り返り
「僕の夢見て、ベッド汚すなよな?」
ノアは本当に楽しげに笑った。
閉まるドア。
僕は喉まで出かかった叫び声をなんとか飲み込むと
コスモスを活けていた花瓶を床に叩き落した。
こうしてノアという名の悪魔と過ごす
濃密で息が詰まりそうな日々が
始まったのだ――。
最初のコメントを投稿しよう!