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「いや、夕べあんまり寝てなくて……」
「どーゆう意味ですか?それ」
目の下にクマを作った僕を睨みつける美奈子は
明らかに大人の事情の寝不足と誤解しているようだ。
「違うよ、そういうんじゃなくて」
「何にも言ってません。それにもしそうだとしても、気にしませんから」
先日、僕が遠まわしにフッたのをまだ根に持ってるのか。
美奈子は冷たく言い放つ。
「それより、何だい?何か用があって来たんでしょう?」
それとなく話をそらすと
「ああ――これです」
美奈子はカウンセリングの予約表を
パソコンの上から差し出した。
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