第6話

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「いや、夕べあんまり寝てなくて……」 「どーゆう意味ですか?それ」 目の下にクマを作った僕を睨みつける美奈子は 明らかに大人の事情の寝不足と誤解しているようだ。 「違うよ、そういうんじゃなくて」 「何にも言ってません。それにもしそうだとしても、気にしませんから」 先日、僕が遠まわしにフッたのをまだ根に持ってるのか。 美奈子は冷たく言い放つ。 「それより、何だい?何か用があって来たんでしょう?」 それとなく話をそらすと 「ああ――これです」 美奈子はカウンセリングの予約表を パソコンの上から差し出した。
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