第1話…悪夢

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すると、その子は何も言わずに走り去っていった。 その子に気を取られているときだった。 俺の後ろの方から物音が聞こえた。 「戻ってきて正解ですねぇ~一応頭にもう一発入れておこうと思いましたし…誰かに見れてもこれからの僕の人生に支障が出て困りますからね」 「カシャ!!」 「お…とうさん?」 俺は暗い中にいても、父親の頭部から血が出ているのが分かった。 俺は何も言えなかった。 何もできなかった。 悲しいはずなのに、涙も出ずに 逃げることも忘れて、ただ… その場に立っていることしかできなかった。 「父親も殺したことですし…それじゃぁ、そろそろ死んでもらいますかね!!!!」 その男は確実に俺の頭に銃口を向けた。 銃口から放たれた弾は頭に当たった。 「俺…死ぬのか…」 そんなことを思っていると、だんだんと意識が遠のいていく中で男はこういった。 「恨むなら、あの子供とそれをかくまったあなたの父親を恨むんですよ…」 ―――――――――まぁ…聞こえてはいないでしょうね。 男はそのままどこかへ消えていった。 ここから話すのは、祖父から聞いた話と俺が見たことを混ぜて話すことになる。 しばらくすると、俺は目が覚めたようだ。
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