第1話

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「小鳥…」 「お兄ちゃんは昔からうっかり屋で、方向音痴で、馬鹿で、今もどこかで道に迷ってるかもしれないんだよ!」 「……っ!」 パシンッ! 鈴が小鳥の頬を叩いた 「目を覚ましなさいよ!」 「うるさい!うるさい!」 小鳥は逃げる様にその場から去った 「遥のバカ…」 俯き立ち尽くす鈴を横目に俺は小鳥の臭いを追った 意外と小鳥はすぐに見つける事ができた 「グスッ…」 小鳥は路地裏で1人で泣いていた ごめんな、俺の所為で… 俺は小鳥の側にいる事しかできない どうしたら… 「お?あれってもしかしてー?」 空気が読めない男の声が背後から聞こえた 「やっぱり[鬼人]犬塚遥の妹じゃん」 数人の男達が小鳥を囲むように立つ
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