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ジェシカ
「まずは服屋からまいりましょう!」
まず入ったのはアレイトス家御用達の服屋。幅広い品揃えの為、店内はかなり広く輝かしい雰囲気の店だ
「「「いらっしゃいませ。ジェシカ様」」」
使用人の教育も行き届いている
ジェシカ
「さぁ!アルさん、どんなドレスをご所望ですの!?」
アル
「え?…あー…」
しまった。言っていなかった…
苦笑いを浮かべる私に、ジェシカ様は不思議そうなお顔をなされたが、すぐ意味に気づいたようで小さくため息をつかれた
ジェシカ
「ジル兄様の、ですのね……」
主の服の新調をしなければと思っていたせいか、つい口に出してしまった。正直、護衛には専用の制服がある為私服はほとんどない。持っていても着る暇がないので大概売っぱらって武器の手入れ費用などに回す。持っていても宝の持ち腐れだ
ジェシカ
「…まぁ、それはおいといて。ドレスを見てみましょう?気にいるものがあるかもしれませんわ」
アル
「はい…」
ジェシカ
「アルさん」
アル
「ぅっ……あぁ」
ジェシカ様の指示により、最新デザインのドレスが運びこまれてくる。それはあまりにも多く色とりどりで、何事だと思った
ジェシカ
「さぁ!お選びになって!」
…ジェシカ様、そんな瞳を輝かされても困ってしまいます
ジェシカ様の期待の視線を背中に受けながら、並べられたドレスを見ていく。時々、店の使用人達がこれはどうかと勧めてくるが……うん、よく分からん
アル
「…これなんか……どうだ?」
とりあえず示したのは赤色のドレス。飾りやレースが少なめで落ち着いた雰囲気のドレスだ
ジェシカ
「大人なドレスですわね…アルさんに似合いますわ!」
アル
「ありがとう。これだったらいざという時、動きやすい」
ジェシカ
「美しさより機能性重視ですのね……」
それ以外になにか?
ジェシカ
「なら、次にそれに合わせるアクセサリーも見ましょうか。そこの方、持ってきてくださる?」
「「畏まりました」」
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