第三宵

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後ろを振り返ると剣呑とした視線と目が合った。さっきよりも憤慨してるが何故だ? 3人の男達はこちらに視線を向けたまま静かに上着からナイフを取り出し、ニヤリと笑った 「あんた…アレイトス家の嬢ちゃんだな?」 「おとなしく攫われろ!」 「お友達も一緒にな」 アル 「ナイフ出した時点で騒がしくなるとは思わなかったのか?」 ジェシカ 「バカですのね」 ほら、周りにいた貴婦人達などが騒いでる。気がつけば辺りに人はなく、遠巻きに野次馬ができている。これなら誰かが警察を呼んでいるだろう 呆れた 「…あ、やべっ隠密にって言われたのに…」 「なっ…んだとゴラァ!」 「肝すわってんなぁ…」 …依頼されたのか、どうせ貴族の誰かだな 1人だけ激昂した男がナイフを突きつけてきたのでそれをかわし、腕を掴んで投げ飛ばす。ドレスが動き辛い 落としたナイフは拾って、念の為に護身用としてジェシカ様に渡した。男はあっさり気絶したので残るは後2人 ジェシカ 「これ汚らしいですわ。あ、次きましたわよ」 「う、うらぁぁあ!」 「りゃぁあっ!」 …ヤケクソになってるな。動きがあきらかに三下だ。ジェシカ様を後ろにさがらせ、2人の対応をする 攻撃はのろく簡単に避けれるのだが…警察はまだか?野次馬は何をしている にしても…弱すぎないか?今は護衛がいないが、普段たら一発KOだ。まさか… 「捕まえたぁ!」 ジェシカ 「きゃあ!?」 やはり囮か! さっきまで隠れていたであろう4人目の男がジェシカ様を羽交い締めにしている。くそっ、汚い手でジェシカ様に触るな!! ジェシカ 「アルさん!後ろ!!」 ジェシカ様の声に、前を見ると振りかざされたナイフが迫っていた。ジェシカ様に気を取られていたからか、油断していたからか全然気づかなかった。視界の端にもナイフが見える。避けれない。あぁ、終わった ジェシカ様や野次馬の悲鳴が聞こえる アル 《最後に一目会いたかった…》 ガキイィン!!
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