第二宵

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? 「私は反対ですわ!」 ? 「俺も反対だ」 初めに声を上げたのは僕の妹のジェシカ・アレイトス 次に上げたのは僕の兄のジョーンス・アレイトス 僕のキスでアルが倒れてから翌日。この事を知った兄妹によって、朝にも関わらず家族会議が開かれていた。朝ご飯冷めてるけどいいの? にしても…何でキスで倒れちゃうかな?普通逆だよ。まぁ、そこがアルらしくて可愛いけどね そう思い出にひたっていると、困り顔の父上がわざとらしく咳をした ケシェル 「ジル…お前話きいてたか?」 ジル 「え?あーはい、きいてましたよ」 なんとなくだけど ジル 「なんで反対なんだい?兄上はともかく、ジェシカはアルを姉のように慕っていたじゃないか」 ジェシカ 「だからこそですのよ、ジル兄様。女たらしの妻なんて…可哀想ですわ!あの方にはもっと相応しい方がいらっしゃると思いますの、ジル兄様よりも」 ジョーンス 「次期当主が護衛一族と結婚だなんて…だめだろ」 …ジェシカ、実兄にちょっと酷くない?兄上は理由がアヤフヤだよ ジル 「貴族が護衛と結婚してはいなけいって法律もないし、僕以外に相応しい人はいないよ」 ジェシカ 「自意識過剰ですわ」 ジョーンス 「それでもだ」 繰り広げられる内容が重い兄妹喧嘩。普通ならここで両親が止めるのだろうけど…母上は他界してるし、父上は冷めた朝ご飯に夢中だから誰も止めない ジル 「兄上はおいといて…僕以上の人がいるなら呼んでみなよ」 ジェシカ 「…いいですわ、呼びましょう!後で謝ってきても知りませんからね!!」 若干ショックを受けてる兄上を押しのけてそう言った我が妹。どうせ無駄骨さ こうして僕と妹との勝負が始まった
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