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「年齢だと!?この国ではワシが規則だ!! 気にするでない!!さぁ呑みなさい!!」 ワッハッハと笑うご機嫌な国王様。 私もその笑顔につられて笑ってしまう。 と言っても…苦笑いだけど…。 シュウは止めようとしたけど、受け取ってしまったからには一口くらい呑まなくては失礼になってしまう。 お酒なんてウイスキーボンボンで口にしたくらいで当たり前だけど呑んだことすらない。 鼻の先には香りだけでもクラクラしてしまいそうなくらいのアルコール臭が漂っている。 う゛… もう一度国王をチラッと見るとニコニコと笑顔を向けている。 私は息を止めてグラスに口を付けた。 「おぃっ!!リーネル!!無理しなくていいんだよ!!」 焦って私の手を止めようとしたけど… ゴクンッ!! と一口いや…二口?勢いもあったので予想以上にお酒を呑み込んでしまった。 うっ…にがっ… 途端に目の前がぐらついた。 あれ?あれれ… 「リーネル!!」 シュウの声が遠くなる…………………。 シュウがいっぱいいる。
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