毛穴の男
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余りにもキモイのに毛穴から目が離せない。 数を数え始めていたら小泉にまた呼びかけられた。 「貴女が桜さんですよね」 「はいっ! 私が桜です!」 ゆりりんに会った時と同じように一オクターブ高い声でキャンキャン返事をすると小泉はにたりと笑った。 靴で踏んづけたガムみたいにベッタリと脳裏にくっついて離れない嫌な気分になる笑顔だった。
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