第一話官吏の仕事

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「改めてよろしく頼む。」 こうして帝にとって初めての友人が出来た。 青藍は見かけによらず仕事のできる男で帝が貧しく孤児のような扱いで今まで過ごしてきたと知ると率先して勉学を教えた。 教師にでも成った方が向いているのではと感じる程に青藍の教える事は面白く帝はどんどんと吸収していった。 また知恵が付き余裕が生まれた事で疎かになっていた人間関係も社交的になり仕事も順調にこなせるようになった。 雑事にも慣れ始めた頃雨師の暴走で河川が氾濫したという話が耳に入る。 雨師調伏の任の参加を募る書面がでかでかと張り出され、帝が参加すべきか悩んでいると青藍が早々に参加書に帝と青藍の名を書いてしまい提出してしまった。 「帝出世のチャンスだ。」 「目立たないつもりが…」 「同期で出遅れた方がよっぽど目立つ。 仕送りする金額が増えると思えば願ったり叶ったりだろう。」 勿論それはそうなのだが目を付けられないか不安になるのだ。 「灯台下暗しと言うだろう。 探し物が近い方が案外見付からないもんだ。」 「だといいのだけど… それで勝算はあるのか?」 「俺の符術とお前の武術があれば雨師調伏なんて簡単な話だ。」 「俺は武官じゃないんだがな…」
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